2014年09月24日

過去問演習の意味

過去問を解き始める時期ですが、個人的には、11月頃までには、第一志望の過去問を数年分解いておく方がいいと思います。理由は以下の通りです。

1 何を勉強したらよいのか、受験生本人が自覚できるようになる。
中学受験生にとって、自分自身で情報収集をして、学習計画を立てるのは、難しいことです。どうしても塾の先生や、おうちの方に指示されたことを受け身でこなすようになりがちです。しかし、過去問を解いて、ゴールが見えるようになると、自分で課題を考えられるようになります。どんな「カリスマ先生」に教わるより、自分で問題意識を持って試行錯誤する方が、成果があがります。

2 過去問を解くことで、基礎の弱点が発覚することがある。
過去問を解くと、「漢字の書きができない!」「基礎レベルの文章題が解けない!」といった、深刻なことが表面化することがあります。過去問は、塾の問題パターンとは違うので、本質的な理解に達していないと、普段できていることもできなくなります。冬休み前に問題が発覚すれば、冬期講習を休んで基礎を徹底するなど、思い切った対策もとれます。

3 第一志望を変更するとき、熟考できる。
過去問を解いて、複数の科目で基本問題を落としているようであれば、第一志望を変更する方が無難です。標準的なカリキュラムでは、社会の公民以外、小6の春の時点で、全範囲の問題練習が終わっています。今まで、くり返し勉強してもできなかったことが、2ヶ月くらいでどうにかなるというのは、現実的に考えにくいです。(冬期講習でどうにかできると保護者を説得する業者もありますが、悪徳商法に近いと思います)
第一志望を変更すると、出題傾向や日程によって、併願校も調整が必要になります。10月頃であれば、学校説明会に足を運んだり、複数の中学の過去問を解いて相性を検討するなど、じっくりと志望校を検討できます。

4 直前期に余裕ができる。
直前期は、理社の見直し、苦手分野の復習など、色々とやるべきことがあります。直前期は、過去問だけにかかりきりにならず、総復習に励む方が、学力が最後まで伸びていきます。特に、難関校を受ける場合は、最後まで新しい問題にチャレンジし、読解力や分析力を磨いてください。

気が滅入るようなことばかり書いてしまいましたが、中学受験では、ご本人がまだ子供ということもあり、保護者の方はリスクを直視して、塾と連携しながら複数の選択肢を考える方がいいと思います。過去問は、お子さんが受験について現実的に考えるきっかけとなり、保護者の方や塾にとっては、状況を分析する手がかりとなります。塾によって、過去問の指導法は異なりますが、ぜひ、余裕のあるスケジュールで過去問を進めてください。
posted by 算数・理科の兼学塾 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去問演習

2014年07月29日

中学受験の夏期講習 学習計画の修正

7月も、そろそろ終わりです。小学6年生は、すでに、大変な量の問題をこなしています。ここらで、夏期講習を順調に過ごしているか確かめ、夏の予定を修正するといいと思います。加重負担になっているときは、小テストの得点、宿題や間違い直しの状況など、ちょっとしたシグナルで分かります。

宿題をこなすだけで精一杯な場合は、「〜特訓」などの特殊な講座や、学校見学・模試などをカットして、ぜひ解き直しの時間をとってください。疲れで集中力が落ちている場合も、思い切って休みを入れてください。家族旅行などを阻止するために、「1日たりとも休まないでください」とプレッシャーをかける塾もありますが、悪いコンディションのまま無理をし続ける方が、よほど問題です。逆に、順調に問題演習が進み、夏期講習をゲーム感覚で楽しんでいるような場合は、入試問題の演習に力を入れ、受験への意識を高めていくのも有意義です。

また、学校の宿題をおろそかにするようなことを言ったら、おうちの方がついて、しっかりと学校の宿題をさせてください。学校の課題を甘く考えるくせがつくと、合格したあかつき、地獄を見てしまうかもしれません。中高一貫校では、オリジナリティーにあふれる授業が多く、学校によっては進度が非常に速いので、市販の問題集や、一般的な塾のカリキュラムが使いにくいです。兼学塾でも、私立に通われている生徒さんには、中1のうちは、一人一人手作りの教材も使ってフォローしています。学校の授業にしっかり取り組み、宿題でそれを定着させる習慣がついていないと、授業についていけなくなります。忙しかろうが、先生が気に入らなかろうが、手抜きをせずに宿題をするという姿勢をつけておくと、入学後も安心です。学校の宿題をいいかげんにしたら、塾に行かせずにやり直しをさせるくらいの強硬手段をとってもいいと思います。
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2014年07月10日

中学受験 勉強を始める時期について

最近の大手進学塾のカリキュラムでは、小4から受験勉強を始める前提になっています。ただ、お母様方からは、小4ではあえて受験勉強をせず、小5から本格的に始めたいというご要望をよく伺います。

小4から始めるべきか、小5から始めるべきか、それはお子様の気質に合わせて決断なさればいいと思います。早くから勉強を始めれば、それだけ有利になるわけではありません。中学受験の問題は、知識の量というより、読解力や計算力、図表を描く力といった、分析力を試しています。難関中学ほど、その傾向は強いです。お子様自身が、本音で受験することを望んでいて、積極的に問題に取り組めば、小5からのスタートでもかなり有利です。(逆に、精神的に幼かったり、おうちの方に話を合わせているだけで本音では受験を望んでいない場合は、高校受験まで待つ方がいいと思います)

ただ、小5から受験勉強を始める場合は、学校の勉強だけでは足りない部分を、家庭学習や家庭教師などで補っておく方がいいです。特に、国語や算数は積み上げ型の科目なので、最初でつまずかないように、以下のことをやっておくほうが無難です。

・小数、分数の加減乗除(小5〜小6の学校の教科書程度)
・和差算、消去算(簡単な文章題)
・小5までの漢字の読み
・長い文章を読む練習(小説、ドキュメンタリーなどの読書)


posted by 算数・理科の兼学塾 at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2014年06月06日

夏期講習の前に

そろそろ夏期講習が始まります。小6の夏期講習では、連日、長時間の授業が行われます。ここで、「夏期講習を乗り越えれば、さぞかし成績があがるだろう」と考えてしまうと危険です。

連日、長時間の授業が行われるということは、自宅学習の時間がなかなかとれないということでもあります。夏期講習では、基礎のインプットをしたり、ゆっくりと間違い直しをする時間はとれません。夏休みになるまでに苦手な問題を復習しておき、夏期講習は総復習や入試演習の時間と捉えてください。もし、今の時点で基礎力が不足している場合は、集団授業はとらず、家庭学習と個人指導のみにする方がいいと思います。

posted by 算数・理科の兼学塾 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2014年05月10日

志望校選び

兼学塾では、校風の良い中学を紹介することはありますが、「この中学を受験しましょう」とお薦めすることはありません。小学生の場合、飛び抜けてできるお子さんを除けば、小学生の時の成績が、将来にわたって何か影響を及ぼすということは考えにくいです。実際、中学受験で算数がからっきしたっだお子さんが、中2くらいから、急に理数科目で頭角をあらわすこともあります。毎年進路指導をしていても、現在の成績や授業態度だけからでは、将来何がいいのか、予測することは不可能です。

中学受験の場合、一番大事なのはご本人の意志を大人がうまく汲み取ることだと思います。例えば、お子さんが疲れていて、大人が目を離すと手抜きをしている状態なのに、「上位校に合格できなかったら高校受験でリベンジ」とご家庭の方針を立ててしまうと、非常に大きなリスクを抱えることになってしまいます。中高一貫の進学校や、難関高校受験向けの塾のカリキュラムは、そもそも自発的に勉強しない学生もいるということを想定していないからです。

ご家族の方針と受験生本人の状況が一致しない場合は、問題を先延ばしにするのもありだと思います。兼学塾では、休憩を自由に取れるようにしていますが、中学受験生の場合、半分くらいのお子さんは、際限なく遊んで、おうちの方にはごまかしてしまいます。それが中2くらいになると、勉強が苦手な生徒さんでも、まず勉強をしてから漫画を読んで、テスト前は長時間勉強する、というように、セルフコントロールできるようになります。また、いい意味で大人に反抗して、自分の率直な気持ちを表現できるようになります。中学受験で厳しい状況でも、多くの場合、幼いだけなのだと思います。兼学塾では、自発的に勉強できない場合は、怒ったり誘導したりせず、進路についてお子さんと話し合ったり、無理のない教材を使って、精神的に大人になるのを手助けしています。

中学受験を必ずするというご家庭の方針であれば、お子さんが表明していることだけではなく、ちょっとした雑談から見える本音や、没頭していること、疲れ具合などから、総合的に判断し、色々な選択肢を示してあげるのが大事だと思います。







posted by 算数・理科の兼学塾 at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2014年04月14日

方程式と特殊算

中学受験では、関数の傾きの概念が重要視されます。代表的なのは、旅人算や差集め算です。旅人算は、速さだけでなく、仕事算や図形など様々な問題に適用される重要な問題です。しかし、算数が苦手なお子さんは、ここでつまずいてしまいます。なぜなら、旅人算では「1分当たりの、2人の速さの和や差」という、大人でも混乱するような発想を直感的に理解することが求められるからです。機械的な反復練習で単純な問題を解けるようになっても、本質的な理解に達していないと、小6で混乱してしまいます。

中学生を教えていると、「変化の割合」や「グラフの傾き」など変化量の概念は、かなり難易度が高いと感じます。普通のお子さんは、中2までは表面的な理解にとどまり、中3でやっと基礎的な公式が使えるようになります。小学生で、旅人算のような、複雑な変化量の概念に習熟するのは、異常に早熟と言えます。

中学受験の問題集は、このような前提をふまえ、徐々にステップアップできるようになっているので、1問1問丁寧に勉強すれば、普通はできるようになります。ただ、どうしても理解できない場合、「理解を強制する」のは禁物です。

どうしても理解できない場合、兼学塾では、一次方程式を教えています。簡単な旅人算や差集め算なら、小学生でも解ける方程式でできるからです。中学受験の問題は方程式では解けないとか、方程式で解くと記述問題で0点になるというような噂もありますが、信憑性はないと思います。(もし方程式がだめなら、小学校で習う「文字と式」や、定番の「消去算」を使った答案は0点ということになってしまいます)

また、方程式の計算に慣れることで、特殊算が分かるようになることもあります。例えば、旅人算は、同類項をまとめる計算をパターン化したものなので、文字式の計算ができるようになると、理解しやすくなります。



posted by 算数・理科の兼学塾 at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 成績不振からの脱出

2014年03月19日

予習シリーズ

四谷大塚の予習シリーズが改訂されました。今回の予習シリーズは、自学自習しやすく工夫されています。中学受験では、知識の量というより、与えられた文章を正しく読みとり、それを応用することが求められます。普段から、自分でテキストを読みこなすことで、入試問題への対応力が養われます。

ただ、改訂版の予習シリーズでは、算数や国語のレベルが高いので、カリキュラムをこなすことに固執すると不消化のまま進んでしまう恐れがあります。算数では、小5の上巻をマスターすれば、中堅校の入試に十分対応できます。まだ受験勉強に慣れていない場合は、基礎的な例題に絞って反復練習するなど、勉強量を調整することが必要だと思います。
posted by 算数・理科の兼学塾 at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2014年03月04日

受験が終わって

本年度の入試が終わり、塾ではほっと一息です。

中学受験では、毎年のように、まさかの合格や、まさかの不合格があります。

また、兼学塾では、受験終了後も塾で勉強するお子さんが多いのですが、どの中学に進学するのがベストだったのか、後から振り返ってもよく分からないこともままあります。

ただ、中学受験の頃から主体的に勉強を重ねてきたお子さんは、色々な面で順調に伸びていると感じます。中学受験では、建前ではなく、結果よりもプロセスが大事だと感じます。

また、結局、勉強しないまま失敗してしまっても、それはそれで、現実的な状況を把握できたと言う点では意味があります。幼児的な万能感から卒業し、自分の適性を考えることで、中学では別人のように成長するお子さんもいます。

中学進学の前に、遊び半分ではなく、何かに取り組めるということが、中学受験の良さです。講師としても、何をしてあげることが一番いいのか、悩むことは多いですが、受験が終了した後、生徒さんが、達成感や後悔、喜びなどを感じて大人になってくれればと思います。
posted by 算数・理科の兼学塾 at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2014年01月17日

直前期の過ごし方

本年度の受験がいよいよ始まりました。兼学塾では、埼玉・千葉受験が無事に終了してほっと一息ですが、2月1日からの東京・神奈川に向けて最後の追い込みをしています。

直前期の過ごし方ですが、基本的には、普段通りの勉強が望ましいと思います。家庭教師漬けにしたり、小学校を休ませたりすると、かえって調子が狂うこともあります。中学受験では、自律的に勉強できるお子さんは少数派です。どうしても大事をとりたいという場合でも、せいぜい受験2〜3日前から欠席するべきだと思います。

ただ、勉強の内容のバランスは、ネットや塾の情報をうのみにせず、お子様の状況を分析して調整するべきです。例えば、難関校を受験する場合は、知識の量というより、読解力や分析力が決め手となります。過去問や塾のテキストだけではなく、最後まで新しい問題を解いた方がいいです。逆に、算数の一行問題や、国語の読解など、基礎に集中するべき場合もあります。

身も蓋もない言い方ですが、中学受験は、失敗してしまっても、そのこと自体で何か不利になることはありません。ご家族が、うまくいかなかった場合まできちんと想定していれば、どういう結果が出ても大丈夫です。

posted by 算数・理科の兼学塾 at 09:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報

2013年12月13日

理科・社会のまとめ

直前期に、一問一答の問題集などを、くまなく解くのは効率が悪いです。特に、生物・地学分野では、出題頻度が低い知識も詰め込まれていることがあるので、注意が必要です。受験では、標準的なテキストや、小学校の勉強で分かることが重視されます。(一見、難しそうな問題でも、問題文中のヒントで推測できるものが大部分です)苦手分野の基礎に絞るのが得策です。

兼学塾では、この時期、理科が苦手なお子さんには、あえて難易度が低いテキストを渡すことがあります。易しいテキストの方が、ポイントを絞って反復練習できるからです。例えば、「小学理科 理科問題の正しい解き方ドリル」(旺文社)は、学校の授業に準拠した問題集ですが、理科が苦手な中学受験生におすすめです。

難関中学の問題では、その場で初見の資料を分析する力が求められます。理科が得意な場合は、最後まで難易度が高い良問にチャレンジしてください。
posted by 算数・理科の兼学塾 at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報