2015年01月30日

いよいよ本番

いよいよ、来週から東京都の入試が始まります。本年度は、塾の中学受験生が少なかったこともあり、更新しておりませんでしたが、ちょっとした感想を書きます。

毎年、受験生達と一緒に、中学受験を走り抜けて、2点のことを思います。

・中学受験では、建前ではなく、結果よりもプロセスが大事
 中学受験では、一見、大人にも解けないような難しい問題も出題されます。しかし、大部分の問題では、小学生にも分かるように、問題文の中で予備知識を与え、丁寧な誘導をつけています。読解力が高く、要領が良いお子さんなら、あまり勉強しなくても、中学受験程度の問題は解けるようになります。ただ、中学受験の問題が解けるからといって、論理的思考力や分析力が必要される高校以降の問題が解けるとは限りません。逆に、中学受験で伸び悩んでも、中2以降で飛躍的に学力が伸びるお子さんも、少なからずいらっしゃいます。
 仮に、難関中学に合格しても、自学自習する力や、落ち着いて問題に取り組む姿勢が身についていない場合は要注意です。また、全くダメな状態で、やはり不合格になってしまったという場合でも、大人が適切にフォローして、高校受験で同じ失敗を繰り返さなければ、中学受験の段階では考えられなかったレベルの高校に合格することもできます。
 合格・不合格も大事ですが、それよりも注目するべきは、どれだけ自学自習し、論理的に物事を考えていたか、また、塾や学校で他人に迷惑をかけるような反社会性、おかしな特権意識を身につけてしまっていないか、という受験までのプロセスだと思います。そして、そのプロセスの問題点を、中学に入ってもフォローしていくことで、無理なく学力を伸ばせます。

・リスクを正しく認識することは、大人しかできない
 小6の秋頃まで、自分が受験するというリアリティーを持てないというのは、中学受験生では普通です。また、中学受験に失敗すると、他人からバカにされたり、おうちの方に失望されたり、将来が真っ暗になると、極端な感じ方をしているのも普通です。
 中学受験生は、部活動や定期テストなどで経験を積まず、いきなり真剣勝負の試験に挑みます。そもそも、友達や先生より、おうちの方が一番、という精神年齢のお子さんも多いので、多様な価値観を知らず、ご家庭の方針を内面化しやすいです。幼いタイプのお子さんは、「お母さんさえごまかせればOK」という幼児的な発想で、過去問やテストの点をごまかしてしまうことすらあります。
 合格するには何が必要か、受験の結果により、どのようなメリットとデメリットがあるのか、というようなことが分からないのは当たり前です。たとえ最難関校に合格するお子さんでも、受験の結果と、将来の人生の関係については、ステレオタイプなイメージしかない場合がほとんどだと思います。それを、「偏差値は高くても・・・」と揶揄する人もいますが、個人的には、年齢相応の感じ方や価値観で素直に行動すればいいと思います。学生時代はびっくりするほど嫌な人間でも、社会でもまれるうちに、社会的意義のある仕事を創り、素晴らしい考え方を持つに至ったというケースはよくあることだと思います。単純なエリート意識で何かを身につけるということにも、何かの価値はあります。
 色々なことを書きましたが、私が言いたいのは、このような物の見方は結局大人しかできないということです。小学生は、未来を予測したり、多面的に物事を見るだけの経験を持っていません。思いもよらない不合格に直面したり、結果を過度に気にして傷ついたり、調子に乗って周りを不快にさせる行動をとり大人から暴言を吐かれるなど、大人の感覚からは予測不能なことをします。
 本当に辛いことに直面したとき、しかも、それが受験という人生の一大事であったとき、大人が励まし、支え、注意することで、受験が良い経験になると思います。そして、それは、おうちの方や教師にしかできないことです。
 
posted by 算数・理科の兼学塾 at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 受験情報